クーラーは本当に体に悪い? 夏の暑さを快適に乗り切る方法

最近、年々暑い時期が長くなっているように感じます。外で作業していると、すぐに大粒の汗が流れ、眼鏡に落ちてきて困ってしまいます。そんなとき、すぐに部屋に入ってクーラーで涼みたいという気持ちになってしまいます。

そんな話をしていると、たまに「クーラーは体に悪いから使わないほうがいい」と助言してくれる人がいます。確かに、クーラーの効いたひんやりとした部屋の快適さは格別なので、そんな助言を聞き流してきました。でも、どうにも気になったので、クーラーが本当に体に悪いのか調べてみました。

クーラーは本当に体に悪いのか?

昔、「クーラーは体に悪い」と言われていたのを信じて、子供の頃はクーラーを使わず扇風機で体を冷やしていました。でも、よく考えると、クーラーの風も扇風機の風も、そこまで違いはないですよね。

では、クーラーの何が問題なのでしょうか?

調べてみると、クーラーだけでなく扇風機でも同じですが、体を冷やしすぎることが問題のようです。扇風機の風を直接体に当て続けるのと同じように、クーラーで部屋を冷やしすぎて体温を下げすぎると、体調に悪影響が出るようです。

実は、冷水を一気に飲むのも同じように体に良くないのだとか。でも、なぜクーラーだけこんなに悪いイメージがあるかというと、「科学的な冷気が体に悪い」と考える人がいるからかもしれません。

クーラーは活用すべきか?

世の中には、クーラーの風を嫌う人が意外と多いです。知人の中にも「クーラーの風は気持ち悪くなるから使わない。家の中にいれば日光も当たらないから大丈夫」と言う人がいます。

しかし、この考え方は暑い夏には危険です。実は、熱中症で救急搬送された人の約55%が室内にいたというデータがあります。意外にも、屋外よりも室内にいる人のほうが熱中症になる可能性が高いのです。

その理由は、屋外では暑さを意識して熱中症に気を付ける人が多い一方、室内にいる人は「室内だから大丈夫」と油断してしまうこと。また、室内の暑さに慣れてしまい、環境の変化に気づかずに熱中症になってしまうケースがあるからです。気づいた時には救急車を呼ぶような事態になることもあります。

体のためにもクーラーを活用しよう

クーラーを嫌う人に話を聞くと、「昔から『暑いときは自然に汗を流すのが大切』と言われてきた。昔の人はクーラーなしでも生活できたのだから、私も大丈夫」と考える人もいます。一瞬、そう思う気持ちも分かりますが、今の夏は昔と比べて最高気温が2~3度も高くなっています。しかも、アスファルトの上は昼間に40度近くになることも。とてもクーラーなしでは耐えられません。

汗をかくと体力を消耗する

暑さを我慢して汗をかくと、体力が奪われ、暑さへの反応が鈍くなります。そうすると、暑さの変化に気づかずに脱水症状を引き起こす可能性もあります。

さらに厄介なのは、水分で体を冷やそうとすると、胃腸が弱ったり食欲が低下したりすることです。水分ばかり摂ると胃液が薄まり、消化機能が低下するだけでなく、体液内の塩分濃度が下がって「低ナトリウム血症」になるリスクもあります。

「クーラーの電気代がもったいない」という意見について

「クーラーの電気代が高いから使いたくない」という意見もあります。確かにその通りです。1日中つけているとかなりの金額になり、1か月の電気代の請求を見るのが怖くなることもあります。

そんなときは、公共施設を活用するのはいかがでしょうか? 図書館や美術館、デパートなど、多くの施設は涼むのに最適な温度設定になっています。土日にはイベントを開催している場所もあるので、調べて出かけてみるのも良いかもしれません。

クーラーを使うべきかまとめ

最近のクーラーは高機能で、電気代も抑えられるものが増えています。体に悪いということもまずありません。むしろ、暑さを我慢してクーラーを使わないほうが、熱中症や脱水症状のリスクが高まります。

人間にとって最も大切なのは体です。無理をせず、快適に暑い季節を乗り越えてください。

おまけ:クーラーの電気代節約術

実は、クーラーは小まめにスイッチをON・OFFするよりも、つけっぱなしのほうが電気代が安く済むことがあります。温度を下げるよりも、一定の温度を保つほうが電気代がかからないそうです。ぜひ試してみてください!