映画や音楽を語るとき、当たり前のように「邦画」「洋画」「邦楽」という言葉を使いますよね。しかし、よく考えると「邦」という一文字が何を指しているのか、パッと答えられる人は意外と少ないかもしれません。今回は、この「邦」の意味について掘り下げてみました!


映画鑑賞のイメージ

「洋画」との比較で考える「邦画」の立ち位置

「洋画」という言葉は、もともと西洋の技法を用いた絵画を指す言葉から派生し、現代では「西洋の映画」を指すようになりました。「洋=西洋」というイメージは、私たちにとっても非常に馴染み深いものです。

対する「邦画」の「邦」はどうでしょうか。日常生活ではあまり見かけない漢字ですが、「邦楽」や「邦人」といった熟語にも使われています。この一文字には、どんな意味が込められているのでしょうか。

「邦」の読み方と、漢字が持つ本来の意味

「邦」という漢字を紐解いてみると、以下のような読み方と意味があります。

  • 音読み: ホウ
  • 訓読み: くに

この漢字は、本来「自国」や「国土」を指す言葉です。つまり、熟語に当てはめると以下のようになります。

  • 邦画 = 自国の映画(日本の映画)
  • 邦楽 = 自国の音楽(日本の音楽)
  • 邦人 = 自国の人(日本人)

つまり「邦」とは、あくまで日本人から見た「日本」を指す、極めて主観的な呼び方なのです。

視点が変われば「邦画」の意味も変わる?

言葉の成り立ちを考えると、面白い事実に気づきます。この「邦」という言葉は、話者の国籍や視点によって指し示す対象が変わるはずなのです。

  • 日本人視点: 邦画 = 日本の映画 / 洋画 = 西洋の映画
  • アメリカ人視点: 邦画 = アメリカの映画 / 洋画 = アメリカ以外の映画

理論上はこうなりますが、実際にはアメリカで自国の映画を「邦画」と呼ぶ習慣はあまり聞きません。彼らにとっては、ハリウッド作品もインディーズ作品も、すべて一括りに「Movies」という感覚が強いのかもしれません。

まとめ:邦画とは「私たちが作る映画」のこと

「邦画」や「邦楽」に含まれる「邦」の字は、日本を指す言葉。それは、日本人という視点から「私たちの国のもの」を定義する、ちょっと独特で情緒のある呼び方でした。次に「邦画を観よう」と思ったときは、その一文字に込められた「自国の文化」という響きを意識してみると、また違った味わいがあるかもしれませんね。