3年前、蕎麦が無性食べたい
そう思い立ち、30分離れた地方都市へと旅立った。
蕎麦なんてどこでも食べられるじゃないかと都会の人は思うかもしれない。
しかし、田舎には富士そばのようなチェーン店はない。
見つかるのはうどんのチェーンばかりである。
蕎麦を食べるためにgoogleマップで検索した3件
どこに行くかをかなり迷ったのを覚えている。
世の中の蕎麦屋はなぜか隠れ家的な場所に居を構えるのが好きらしようで。
2店は駅前からも離れており、1店だけが商店街の中にあった。
2つのお店はどうしても砂利道か山道を通らなければならない。そのため商店街のお店に行くことにする。
googleでのレビューの評価も悪くない。
蕎麦屋がある商店街についたのが1時ごろだったと記憶している。
あとは商店街をブラっと歩けば看板でもあるはずだと思い歩いて回る。
それほど長い商店街ではなく歩けば5分もあれば奥まで行けてしまうのだが、蕎麦屋が見当たらないのである。
オカシイなと思いつつUターンしてみるがやはり見当たらない。
そのころまだスマホも持っておらず、家を出るときに確認したのは定休日ではないことのみ。
右へ左へと右往左往してみるが目的地は見当たらなかった。
食事をするお店は巡り合わせだと思う。
なのでもしかしたら閉店したのかなと思い、砂利道の先にある蕎麦屋でその日はそばを食べたのだった。
辺境とまではいわないまでもかなりメンドクサイ場所にある蕎麦屋のわりに待たされる羽目になった蕎麦は美味しかったことを次の日同僚に話したことを覚えている。
味は覚えていないがたぶん美味しかったのだろう。
さて、この話から3年ほどたち休日の今日は開けた口よりも大きいハンバーガーを食べようとまた30分ほどかけて地方都市へと旅立った。
雨の中ブラっと目的のお店に行く。
時刻は11時7分ほど、google先生のレビューによると11時30分には列ができるとのこと、食べたいが行列に並ぶほどではないと思っているので11時開店にできる近い時間で立ち寄ってみると・・・
満席。
さすがに行列は出来てはいなかったが、入ってるお客は若い人ばかりでどうにも入りづらさがある。
狭い店内のところ外で待つにも雨も降り少々憂鬱な気持ちが生まれそうなので本日の来店をあきらめほかのお店を探すことに。
仕方がなく傘をさしつつ住宅街をそぞろ歩く。
カフェをやっているヨガのお店や前々から気になっていた中華料理の前をうろうろとあるきつつ、近くの商店街へと足が向いていた。
前々から気になっていた商店街の建物の中を見学しようと足すすめた。
目的の建物は白い壁と建物の真ん中に大きな通路が空いており、中は真っ暗なのである。人が入っていくところを見たこともない。
そんな建物があれば中を見たくなるのは仕方がない。
中に入ってみるとどうやら中はスナックが通路左右に配置されているようで2階には麻雀のお店があった。
都会の人たちには当たり前なのかもしれないが、田舎者にはスナックなど行く機会もない。
車で移動している人間は酒を飲むわけにはいかないのである。
1度でよいので行ってみたいとは思いつつ、近くにあるお鮨屋さんに行ってみるが、看板が出てないので営業しているのかがわからない。
と思いあきらめて商店街を見回すと天ぷら屋が目に入る。
春の天ぷらもありだなと思い入口まで行くと
『本日はご予約のお客様のみ』
・・・ツキがない
あきらめ、さらに商店街の奥に行くとコーヒー屋がある。
サンドイッチでもと思ったが残念ながらコーヒーのみ
コロンビアだかのゲイシャが売っている100g1500円珍しいな
と思いつつ歩くと、どう見ても雑貨屋のお店に3年前にあきらめた蕎麦屋の名前の看板が!!
レトロな佇まいのお店の中に陶器などの雑貨が販売している。
しかし、入り口には蕎麦屋のメニューが飾ってる。
またも入口をうろうろとして2,3分
覚悟を決めて扉をずらし飛び込んでみるとやっぱり雑貨屋
あれと思いつつ店員が此方へと声をかけてくださり、さらに奥の扉の先には落ち着いた感じの蕎麦屋があった。