福島の東京電力福島第一原発事故を受けて2011年に現代美術家のヤノベケンジさんが作った「サン・チャイルド」が批判を受けて撤去されようですね。
このニュースを見たのが確か2018年の8月だったような気がしますが・・・
「サン・チャイルド」とは「事故による放射線の心配のない世界を迎えた未来」を表現した像で姿は黄色い放射線防護服を着ているものの、ヘルメットは脱いでいて、胸のガイガーカウンターは「000」という姿
とても残念ですが、この作品はピカソでいえばゲルニカだと思うのですが
ガイガーカウンターが「000」と本来あり得ない状態についても製作者であるヤノベケンジさんは京都造形芸術大教授の地位にいる人なので、自然状態でも放射線はあり絶対に”000”にはならないことを知っていての表示でしょう。またメットを脱いでいるのは防護服がいらない世界を表しているのだと思うのです。
さて「サン・チャイルド」風評被害との声で撤去とのことです。
阪神・淡路大震災を近くで見た私としてはできるだけわかりやす形でモニュメントとして残していくべきだとは思ったりします。
気を抜くとこういった記憶は”あっ”という間に大衆の記憶からは風化していき埋もれてしまいます。なのでこういったアートは後世へ残すべきだとは思ったりまします。
ところで貴方は阪神・淡路大震災が何年の何日にあったか正確にいえますか?
2011年3月11日に東日本大震災はありましたが、あと3,4年もすれば多くの人があったことは覚えていても日付を忘れていくでしょう。
人は忘れる生き物で、今は3月11日にテレビでは記憶に残していくことが必要ですよ訴えていますが、その人たちの多くが阪神・淡路大震災の日付をいえるのでしょうか・・・
阪神・淡路大震災は1995年1月17日に発生しました。
ちなみに平成でいえば平成7年です。
あっという間に20年以上の歳月のなかで傷跡は消えていきましたが、日付を覚えていた人はどれだけいたでしょうか。
※ゲルニカ
スペイン内戦中の1937年に描いた絵画
ドイツ空軍のコンドル軍団によってビスカヤ県のゲルニカが受けた都市無差別爆撃(ゲルニカ爆撃)を受けて制作