朝8時から16時まで、ひたすら白菜の収穫。切ってはカゴに詰め、また切っては詰める……。この時期の農家にとって、白菜収穫は時間と体力、そして「腰」との戦いです。
今回は、作業の効率と身体のメンテナンスという、相反する問題にどう向き合っているかについてお話しします。
「脊椎の悲鳴」から目を逸らさない
収穫を始めて最初の1時間は快調ですが、それ以降はずっと、意識的に腰を伸ばさないと痛みが走るようになります。
前かがみの姿勢を続けると、脊椎の前側は圧縮され、後ろ側は不自然に伸びてしまいます。この片側だけに偏った負担は、将来的にヘルニアを引き起こす大きな原因となります。健康を損なっては元も子もないため、どれほど忙しくても「背を伸ばす」ことは絶対に必要な動作です。
効率と健康:現場での苦渋の選択
ここで大きな問題に直面します。それは「収穫スピードと腰のケアが相反する」という点です。
最短時間で収穫を終わらせるなら、腰を曲げたまま延々と作業を続けるのが一番早い。しかし、それをやれば身体が持ちません。背を伸ばす動作を「自然なルーチン」としていかに組み込むか、それが長く農業を続けるための課題です。
試行錯誤の結果、私はあえて一工程増やすことにしました。それは「不要な葉を取り除くときに、必ず一度腰を上げる」という動作です。スピードだけを見ればロスになりますが、この「一呼吸」が脊椎への致命的なダメージを防いでくれると信じています。
それでも残る「白菜収穫」の爪痕
スピードを落として工夫を凝らしたとしても、やはり翌日に残る腰の痛みはツラいものです。白菜一つの重みが、8時間の積み重ねでずっしりと身体に刻まれているのを感じます。
効率を求めるあまり身体を壊しては意味がない。けれど、迫りくる収穫量もこなさなければならない……。そんなジレンマの中で、明日もまた「腰を伸ばす一秒」を大切にしながら、畑に向かいたいと思います。






