歯が痛い。しかし、この痛みには非常に厄介な特徴があります。それは「常に痛いわけではない」ということです。
今回は、一日のうちわずか15分、食事の時だけ牙を剥く「忘却の痛み」との戦いについて綴ります。1時間後の自分に、この決意を届けるために。
食事のたびに繰り返される「忘却のループ」
私の歯は、ご飯を食べる時だけ痛みます。常に痛ければ嫌でも意識が向きますが、15分程度の食事時間が終われば、痛みは嘘のように引いてしまいます。しかも、食べるものによっては全く痛まないこともあるから、事態はさらにメンドクサイことになります。
仕事や日々の有象無象に追われていると、食事を始めるその瞬間まで、歯のことなど頭の片隅にもありません。
食べて思い出し、歯を磨き、そして忘れる。
このループに、今の私は完全に取り込まれてしまっています。
歯医者との「すれ違い」の正体
「歯医者に予約を入れればいい」……そんなことは百も承知です。しかし、痛みを実感している食事の時間帯は、たいてい歯医者が休みか忙しい時間で、電話が繋がりません。そして電話が繋がる時間帯には、私の頭から歯の痛みは綺麗さっぱり消え去っているのです。
まるで痴呆症のような話ですが、今の私は違います。こうして文章を書いている今は、しっかりと痛みを覚えています。
1時間後の自分へのメッセージ
歯医者の営業開始まで、あと1時間。この1時間をどうやって覚えておくかが、今の私にとっての最大の課題です。あの日、半年にも及ぶ「詰め物ドミノ」を経験し、治療費に涙を呑みながら「すぐに行こうぜ!」と誓ったあの記憶を呼び覚まさなければなりません。
意識をしすぎているせいか、今、該当の歯がムズムズと自己主張を始めました。このムズムズ感があるうちに、この文章を書き終えた勢いのまま、受話器を取りたいと思います。
いざ、決戦の予約電話へ
放置はさらなる長丁場な治療と、お財布へのダメージを招くだけ。自分を「茹でガエル」にしてはいけない。今これを書いているという事実は、私がまだ逃げていない証拠です。
よし、そろそろ時間です。1時間前の自分に感謝しながら、私は歯医者へ電話をかけることにします。今回のループは、ここで断ち切ってみせます!





