数年前にホリエモンこと堀江貴文さんがNHKでヒットラーらしきおじさんが書かれたTシャツを着ていた。そこには『No War』と書かれていたがアメリカのユダヤ人の協会から日本人には教育が必要だということを話していた。
ユダヤ人である彼らはユダヤ人がナチスによって行われた悲劇を忘れるなという意味もあってそんな言葉を言ったのだとその当時の私には感じた。
たしかに日本では第二次世界大戦などの近代史は手短に済ませてしまっているのは事実であり、ドイツではナチスが何をしたのかをしっかりと教育するという。そんなドイツも最近ではネオナチが流行っているらしく武器を持って武装もしているということらしい。
しっかりと教育されたドイツでもそんなありさまであり、第二次世界大戦でナチスが何をしたのかをしっかりと教育されてもあまり意味がなかったようにも思えるがあの時代、ユダヤ人という民族はヨーロッパ中から嫌われ隔離政策が行われていたゲットーと呼ばれるユダヤ人を隔離移住させていた。
そしてそれがさらに過激化したのがナチスということになる。
ユダヤ人はナチスのもと民族の絶滅として強制収容され強制労働とガス室送りによる絶滅のためのプロセスが行われていたのだ。
しかし、戦争はナチスが負けたことでユダヤ人は解放され同じような悲劇が世界におこらないように第二次世界大戦のことをしっかりと教育していると思われた。
しかし、それ以降にも人類は様々な虐殺が起き、民族の弾圧が起きてもたいして興味も持たず、国連でもルワンダの虐殺では事態を知っていても興味もなく無視していた。ルワンダは100万人規模の犠牲者が出たがそれでも興味もなく原因をつくったヨーロッパの国のベルギーは大したことをしなかった。
100万人規模の事件があっても実は国連は白人以外には興味を示さず、関与しないのではないか。口では大きなことを言って関与しようとはするが実際に黒人の国の地域でも問題があった場合は無視を決め込むのではないか。
ではアジア人でルワンダのような事件が起きたときはどうなのかがウィグル人たちが中国に行われている隔離政策から見えてくる。
此方も100万人規模の問題なのだが国連どころか世界中が興味を示さない。状況がここ数年続いている。
理由は何だろうか。
証拠がないからとはさすがに言えない事態なことは少数ながらも記者がウィグルに行って確認している。中国の資料も見つかっているが世界中から動きはない。
中国の世界中への影響は何かいえばその巨大な経済だろう。先進国において中国の経済に頼っていない国はないといってもいい。そんな金のある中国ともめることを唯一やっているのがアメリカだ。
そんなアメリカもウィグルにはさほど興味もなく、人権の話をしてもその話には出てこない状況であり、それ以外の国はほとんど沈黙を貫いている。
良いか悪いかの話ではなく、金がある国には文句を言わないというのが今の世界の状況であり、中国との関係を断ってやっていける国はほとんどない状況となっている。
そもそもウィグルの人々が隔離されている原因はなんなのかとえいばイスラムの過激派思想を背景として中国の考えと中国語を教えるために収容しているという建前がある。
実際に隔離されている場所から出てきた女性の話でアメリカへ亡命して検査をした結果、収容所で行われた注射などで子供の産めない身体になっていた。考えや言葉を教える収容所で行われている事態があまりにもかけ離れている状況だ。
イスラムの過激派思想がもとで隔離されている人たち、彼らをイスラムの人たちは助けようと考えないのかと思ってしまう。イスラム教は自分たちと同じ宗教を信じている人たちと争ってはいるが、同じイスラム教を信じる人達を助ける相互扶助関係という考えがもともと存在する。
しかし、今のところイスラム教が盛んな中東アジアは大きな行動を起こしていない。16億人いるイスラム教の信者たちはほとんど興味を示さないでいる。
いま中国が行っていることがもし完全に成功してしまうとどうなるか。ウィグルで1000万人の民族の消滅が成功すれば必ず次は隣の国で同じようなことが行われるようになる。
それは今までの歴史の流れからわかることであっても、自分たちが被害にあうまでは対岸の火事なのかもしれない。
白人の世界では人権と叫びながらも実際はどうなのか世界は国連はどうすることもできないのが現状であり、真面目に働く大多数で支えられた13億人という数の力、強大な力の前に世界がどうなるのか。
結末は戦争であり、核兵器による大被害が起きるのはそれほど遠くはない気がしている。