これを知っていれば富士山で話せるはずさ!!

日本人なら誰もが愛する富士山。その魅力を語り尽くすには、ただ眺めるだけじゃもったいない!今回は、富士山にまつわる意外な話のネタをたっぷりご紹介します。これを読めば、あなたも富士山の達人に!

富士山はいくつもの山が重なり合ってできている!?

今の美しい富士山ができるまでには、長い歴史がありました。世界遺産にも登録されている富士山が、他の山より際立って美しく雄大に見えるのは、周りに大きな山がないため、その姿が一層引き立つからでしょう。

でも、実は富士山は4つの山が重なり合ってできていることをご存じでしたか?その美しい形になるまでに、何度も噴火を繰り返して形成されてきたんです。

先小御岳火山(せんこみたけかざん)

現在の富士山の調査で最も古いとされている山で、なんと20万年以上前にできたと考えられています。富士山の基礎を築いた、まさに“最古の山”なんです。

小御岳火山(こみたけかざん)

近年までは富士山の中で最も古い山と思われていましたが、最近の調査で先小御岳火山が見つかり、その座を譲りました。10万年前から20万年前まで活動したとされています。富士山5合目の吉田口登山道にある小御岳神社があるあたりに山頂部がありますよ。

古富士山火山

10万年前から1万年前まで活動し、この時代の火山活動によって現在の富士山の原型が作られました。関東ローム層として知られる赤土の層は、この古富士山火山の火山灰が積もってできたものなんです。

新富士山火山

今から約5千年前の火山活動によって、現在の富士山の美しい形が出来上がりました。私たちが知っている富士山は、比較的最近の噴火で完成した姿なんですね。

富士山の最新噴火はいつ?

富士山は噴火を繰り返すことで大きくなり、現在の姿になりました。では、私たちに近い時代で一番新しい富士山の噴火はいつだったかご存じですか?

それは約300年前、江戸時代の宝永四年(西暦1707年)12月23日に起きた宝永大噴火が最後の噴火とされています。この時、富士山の周辺には火山弾や火山灰が降り注ぎ、登山口付近の村々は一瞬にして壊滅しました。

その火山灰の凄まじさは、富士浅間神社の鳥居の半分以上が埋まってしまうほどでした。この噴火の影響は、富士山の近隣だけでなく江戸にも火山灰が届いたとされ、傘をさして歩く人もいたほどです。

この噴火の前には前兆がありました。約2ヶ月前(49日後)の10月4日には東海地方で大きな地震(宝永大地震)があり、その後、噴火する10日前頃からは富士山に時折鳴動(ゴロゴロと鳴る音)が響き、前日には何度も地震が起きたとされています。

ちなみに、江戸幕府はこの噴火前から財政難だったため、噴火で被害を受けた村々への支援がなかなかできませんでした。全国の大名から支援金を集めましたが、そのほとんどが被害地の復興に使われず、江戸幕府の財政に充てられたそうです。被害を受けた村が復興するまでには、遅いところでは70年もかかったと言われています。歴史の裏側には、こんな悲しい出来事もあったんですね。

富士山のスケール、想像以上!

富士山の容積は東京湾30杯分!?

誰もが知る日本一の山、富士山。標高3,776メートルという高さもさることながら、その裾野の広大さには目を見張るものがあります。なだらかな稜線が広がり、床面積は約23億平方メートルにも及ぶと言われています。

そして、その広大な面積の上にそびえる富士山の体積は、なんと1兆2千億立方メートル!あまりにも途方もない体積なので想像しにくいですが、もし富士山を崩して東京湾を埋め立てるとしたら、30回も東京湾を埋め立てられるほどの量になるんです。ちなみに重さは約2.5兆トンもあるそうですよ。まさに「とてつもない」という言葉がぴったりですね。

富士山は「水の山」!その驚きの水量と恵み

年間の富士山の降水量は?

富士山は高い山であることと日本の気候も相まって、雨や雪が多い「水の山」という別名があります。そんな富士山の年間の降水量は、なんと20億立方メートルこれほどの降水量は、私たちには想像もつかないような量ですよね。

このすさまじい量の水は、地下水として地下にため込まれ、長い年月をかけて移動し、富士山近辺の湧水として湧き上がって、富士山の周辺に大きな恩恵を与えています。

しかし、このすさまじい降水量は、時として問題も起こします。あまりに水量が多いため、地下に水がしみこまずに「侵食谷(しんしょくこく)」を発生させることがあるんです。実は、富士山では侵食谷は珍しくありません。侵食谷ができることで、富士山の綺麗な形が少しずつ崩れていくという問題も起きているんですよ。

富士山の湧水の恩恵

富士山の20億立方メートルにも及ぶ水は、近隣の重要な湧水源となっています。この湧水の量は、なんと1日に約110万トンにもなり、日本一の湧水量を誇るんです。富士山の恵みが、いかに私たちの生活を支えているかがよくわかりますね。

まとめ

いかがでしたか?

これらのトリビアを知っていれば、富士山を見る目がきっと変わるはず!
次回富士山を訪れる際は、ぜひこれらの話を思い出してみてくださいね。
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